準決勝 日本vs.韓国 3.19


日本 000 000 510|4
韓国 000 000 000|3

勝 上原さん
敗 ジョン・ビョンドゥさん
本塁打 福留さん多村さん

本日の出場選手
 中堅 青木さん  →代打・宮本さん
 二塁 西岡さん
 右翼 イチローさん
 指名 松中さん
 左翼 多村さん
 三塁 今江さん  →代打・福留さん
 一塁 小笠原さん
 捕手 里崎さん
 遊撃 川崎さん

ようやく王監督が動いた不振だった福留さんを外すなど、
失敗は三度繰り返さないぞという悲壮な決意が感じられる。
流星の如く現れ、一気に橘高審判員を抜き去って日本一有名な審判の名を
欲しいがままにする某デービットソン氏が二塁審を勤めたり、
雨で開始が20分遅れたりするなど波乱に満ちる中、運命の一戦は幕を開けた……

初回、3番起用に応えてイチローさんがヒットで出塁。
盗塁で二死2塁のチャンスを作るも松中さん倒れて先制ならず。

その裏、マウンドに登るのは上原さん。韓国戦は初登板となる。
一死後ツーベース浴び、ピンチでバッターは怖い怖いイ・スンヨプさん
物怖じせずストライクをぽんぽん放るがファールで粘られる。
結果釣り球気味のボールで三振に斬って取るがこの回に22球も費やしてしまう

続く2回は表裏とも両先発が好投を見せ、3者凡退に抑える。

3回表、川崎さんがフェンスまで打球を飛ばし、二塁打。青木さん歩いて一死1・2塁のチャンスを迎える。
続く西岡さんのライナーはサードを襲うが正面で、一塁の青木さんが戻れず一気にチェンジ

不運な結果に流れが韓国に傾くかと思われたが、その裏を上原さんがぴしゃりと抑える。
費やした球数はわずかに9球。結局3回までで45球という素晴らしい立ち上がり。

1打席目に続きイチローさんが内野安打、盗塁で無死2塁のチャンスを作る。
松中さん倒れた後の多村さんの大きな打球はレフトへ。
フェンスぎりぎりで届かなかったが場内がどよめくほど惜しいものだった。
続く今江さんも倒れて三度目のチャンスをつぶしてしまう。

続く4回の裏、先頭打者は前回の対戦で藤川さんからタイムリーを放った
イ・ジョンボムさん(元・中日)。初球を叩いた打球はレフトポール際へ。
「これは……? ……取った? 取った? (一瞬間が空く多村、取りましたー! ナイスプレー!!」
多村さんが一次リーグの台湾戦を彷彿とさせるファインプレイを魅せた
助けられた上原さんはテンポ良く、絶好調のイ・スンヨプさんを含めて3者凡退に仕留める。

いい流れの日本だったが打線は沈黙。5回表は3者凡退に終わる。

5回裏、上原さんは初回以来のヒットを浴びるも冷静に後続を断つ。

6回の表。好投のソ・ジェウンさんからマウンドを譲り受けた
ジョン・ビョントゥさんに苦しみ1番からの好打順も3者凡退に倒れる。

7回の表、日本の攻撃は4番の松中さんから。
追い込まれてから引っ張った打球はライト線を襲う。
2塁へ松中さんは頭から滑り込み、ベースを叩いて喜ぶ
これを見た日本代表の気持ちは一つになった気がした。
ちなみに投手は右のキム・ビョンヒョンさんにスイッチ。
多村さんはバントを試みるも追い込まれてしまい、打ちに行ったが
三振に倒れる。もちろんランナーは2塁のまま進めず
ここで今江さんに代わって今日スタメンを外れた福留さんが打席へ。
ちなみに練習中に王監督からチャンスでの起用は伝えられていた。
何とかしたいと気持ちで振りぬいた打球はペトコ・パークの空へ高々と舞い上がる。
打った福留さんは走り出すとすぐに感情を爆発させた
打率1割台と不振を極めた福留さんから飛び出した先制のツーランホームラン
チームに勢いをつけたのは言うまでもない。
続く小笠原さんがデッドボールで出塁すると審判は投手に警告を与える。
精神的に不安定となったビョンヒョンさん里崎さんに対する二球目に
暴投を犯してしまいランナーを2塁に背負ってしまう。
チャンスに燃える里崎さんが振り抜いた打球はレフトへのエンタイトルツーベース。
暴投のお陰で2塁ランナーの小笠原さんが生還。3−0とリードを広げる
続く川崎さんは倒れるもきっちりランナーを進める
1番は青木さんの代打に宮本さんが送られる。
低めの変化球を叩くと見事三遊間を抜ける渋い当たりのタイムリーに。
続く西岡さんはセカンド後方へポトリと落とし、宮本さんは一気に3塁へ。
二死1・3塁の場面でバッターはイチローさん
外角を流した打球はレフトへ抜け、リードを5点に広げるタイムリーとなった。
なかなか調子に乗れなかったチームリーダーがようやく猛打賞をマークした。
結果日本はラッキー7の攻撃に打者10人・6長短打の猛攻で5点を挙げた。

先制点を貰い、点を入れられるわけにはいけないものの続く韓国の攻撃は3番から。
宮本さんが公式戦では守ったことがないというサードにつき、小雨も降り始める。
そんな中上原さんは同僚・イ・スンヨプさんを三振に斬って取ると、
1安打を浴びながらアウトを全て三振でとり、無失点に抑え会心のガッツポーズ。
上原さん7回を3安打無失点という素晴らしい内容でこの回の後退く。

続く8回の表。マウンド上は1次リーグでイチローさんに死球を与えたペ・ヨンスさん
この回先頭の多村さんが2球目を打つと、見事左中間へのソロホームランに。
貴重な追加点を挙げた日本だったが雨が激しくなり試合が中断する。
45分の中断を経て再開するも里崎さんの単打のみで後続を断たれる。
現時点で6−0とリードを広げた日本。救援陣に全てを託す

上原さんからマウンドを譲り受けたのは薮田さん
7番からの下位打線も、死球とヒットを浴び、二死1・2塁のピンチを招く。
魔の8回と言う言葉がナインの頭をよぎる。
ここで打席には4回に惜しい当たりを放つなど好調なイ・ジョンボムさん
だが変化球を打たせ得点は許さなかった。残るアウトは3つ。

迎えた最終回。マウンドに絶大の信頼感を誇る守護神・大塚さんが登ると、
対する韓国はクリーンナップ。今大会絶好調のイ・スンヨプさんから。
まず高めのストレートで三振に取るが、続くチェ・ヒソプさんを歩かせてしまう。
ランナーを背負った大塚さんだったが冷静に5番のイ・ジンマンさんから三振を奪う。
あと一人となったソ・ジョセフさんの打席。
4球目に力んでしまい、スライダーが逸れてランナーは二死2塁とされてしまう。
意地を見せて粘るソ・ジョセフさんだったが最後はストレートに空振り三振

終わってみればワンサイドゲームの快勝
たなぼたの準決勝進出を無駄にすることなく見事決勝へ駒を進めた。

ク・デソンさんの故障にも泣き、対日本3連勝はならなかった韓国
キム・インシク指揮官は日本の方が能力的に上かも、とライバルをたたえた
パク・チャンホさんも決勝では日本に勝って欲しいとエールを送った
無念の敗退とこそなったが、WBC7戦6勝は堂々のトップ
兵役免除を見事に勝ち取った韓国だったがそれ以上に得たものも多かったかもしれない

運命の決勝戦はキューバ−日本というカードに決定
アテネ五輪での松坂さんの好投によって勝った一戦は記憶に新しいが、
それ以前のオリンピックではいずれも日本は涙をのんでいる
先発は松坂さんとも俊介さんとも言われるが、苦しい戦いを強いられるのは間違いないだろう

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