大学生・社会人ドラフト指名選手短評

※これは昨日行われた大学生・社会人ドラフトで指名された選手を簡単に紹介しよう、という企画です。
 紹介文は筆者の主観であり、筆者がよく知っている選手の方が詳しく書いてある傾向にあること、
 某野球雑誌・某ドラフト関連サイトの影響を受けているということは気にしないようにしてください。
 また、筆者の知識は高校生に比べて大学生・社会人のほうが薄いため、
 選手の紹介文や評価が曖昧な場合があります。あらかじめ御了承ください。
※各球団とも2巡目指名権は無いので注釈なしで希望入団枠(1巡目)→3巡目に行きます。

文責:ユースケ


1.横浜

希望入団枠 高崎健太郎投手(鎮西高→日産自動車)右投右打 21歳
 最速149km、常時145km前後の重いストレートに高速スライダー、フォークが武器。
 昨年は日本代表に選ばれる大活躍をみせたものの、10月にひじを故障。
 投球を再開したのは春になってからだが、本人も「ひじが気になって思うように投げられない」
 と認めるように以前のようなピッチングを見せるに至ってはいない。
 故障を乗り越えて真の実力を発揮するのが楽しみだ。
3巡目 木村雄太投手(秋田経法大付高→東京ガス)左投左打 21歳
 秋田経法大付高当時から東北ナンバーワンの本格派左腕としてドラフト1位級の評価を受けていた。
 高校時代は最速145kmのストレートで鳴らしたが今は速さよりノビを追求してアベレージは140km前後。
 これにスライダー、フォークを織り交ぜる。社会人で体は確実にしっかりしたが、
 189cmの大型左腕だけにフォームのばらつきが心配。フォームがしっかり固まればコントロールも安定するはずだ。
4巡目 下園辰哉外野手(宮崎日大高→九州国際大)左投左打
 九州六大学リーグ屈指の好打者。パンチ力を併せ持つシュアな打撃でコンスタントに打ち続けて
 リーグ新記録となる114安打を記録した。打撃だけでなく守備・走塁も堅実性があり、将来が楽しみな選手だ。
5巡目 下窪陽介外野手(鹿児島実業高→日本大→日本通運)右投右打 27歳
 50m5秒台の俊足に強肩を併せ持つ守備はピカイチ。打撃もツボにはまれば長打にできるだけのパワーを持つ。
 今夏の都市対抗では首位打者に輝いた。年齢的にも早い段階から勝負をかけたいところだ。
6巡目 吉原道臣投手(日大豊山高→日本大→ホンダ)25歳
 横浜の隠し玉。140km台後半のストレートとフォークが武器とのことだ。

2.楽天

希望入団枠→合意せず
1巡目 永井怜投手(東農大二高→東洋大)右投左打
 手首の柔らかさを生かした最速146km、常時140km台のスピンの効いたストレートに
 ドロップのようなカーブ、鋭いスライダーにフォークが武器。
 ストレートは初速と終速の差が少ないタイプで、バッターが差し込まれやすい分軽い球質の模様。
 楽天のチーム状況を考えれば1年目からの1軍入りが期待される。
3巡目 嶋基宏捕手(中京大中京高→國學院大)右投右打
 楽天スカウト陣が「アマチュアナンバーワン捕手。野村監督好みの選手だ」と評した逸材。
 大学2年で捕手転向したが今年は4番・キャプテンとしてチームを引っ張り、國學院大の1部昇格の原動力となった。
 巧みなリードと地肩が強い上に取ってからがすばやいスローイングは大学球界屈指。
 打撃はまだまだ発展途上だが、野村監督がどう指導していくのか楽しみだ。
4巡目 横川史学外野手(常総学院高→青山学院大)右投左打
 3人の野手が指名された青山学院大だがパワーならこの横川だろう。
 大学では4番を任され恵まれた体格を武器に広角に長打を量産した。
 ファーストストライクを迷いなく振りぬく積極性も魅力だ。強肩も魅力で、
 ひょっとすると早い段階での抜擢があるかもしれない。
5巡目 渡辺直人内野手(牛久高→城西大→三菱ふそう川崎)右投右打 26歳
 社会人随一の守備職人の遊撃手。守備範囲にグラブさばき、スローイングとどれをとっても堅実そのもの。
 打撃は意外性を秘める。今シーズン固定できなかった楽天の遊撃手争いに1年目から参戦だ。

3.広島

希望入団枠 宮崎充登投手(智辯和歌山→ホンダ鈴鹿)右投右打 28歳
 社会人10年目の子連れルーキー。昨年のスリークオーター転向以降劇的に飛躍を遂げ、
 ストレートは最速153km、常時140km後半を記録するまでになった。
 持ち球のスライダー、カーブ、シュートの質も向上し、球威、コントロールも良化。
 本人も驚くほど全ての面でプラスになった。年齢的にも1年目から勝負の年になる。
 広島のピッチングスタッフから考えて付け入る部分はいくらでもあるはずだ。
3巡目 上野弘文投手(樟南高→トヨタ自動車)右投右打 25歳
 ストレートは最速150km以上、常時140km台後半でノビがいい。
 課題の変化球の制球も向上し、スライダー、カットボール、フォーク
 といった持ち球で三振を奪うピッチングスタイルを確立した。
 手薄なピッチングスタッフに割って入ってくることに期待。
4巡目 青木高広投手(県立岐阜商高→愛知大→日産自動車)左投左打 25歳
 長い腕を生かした140km台前半のクロスファイヤーに
 独特のチェンジアップ、シュート、カーブにスライダーで相手打者を翻弄する。
 左腕は手薄なピッチングスタッフの中でも特に手薄なので1年目からの活躍に期待だ。
5巡目 中東直己外野手(広島工高→東亜大→JR西日本→ホンダ鈴鹿)26歳
 広島の隠し玉。走攻守の3拍子揃ったタイプの選手で、特に守備・走塁はピカイチ。
 打撃もシュアなところを見せ付けており、その名の通り隠し玉としていきなりの活躍があるかもしれない。

4.オリックス

希望入団枠 小松聖投手(勿来高→国士舘大→JR九州)右投右打 25歳
 最速145km、常時140km台のストレート・評価の高かった縦・横二種類のスライダーに加えて
 カーブ・フォークといった変化球の質が向上。
 そのおかげもあって昨年はとにかくスライダーで勝負していたが
 今年はスライダーを意識させて別のボールで仕留めるピッチングができていた。
 オリックスの苦しい先発投手陣の救世主となれるか注目だ。
3巡目 大引啓次内野手(浪速高→法政大)右投右打
 個人的には過大評価されている気がするが、東京六大学リーグ随一の遊撃手であることに異論はない。
 派手さはないが打撃ではリーグ歴代4位の通算121安打を放ち、守備もそつなくこなす。
 ただ、安打数の多さは東京六大学リーグの投手のレベルがあまり高くなかったことの
 裏返しのような気がするし、守備も割と雑な部分がある。全体的なレベルアップが必要だろう。

5.巨人

希望入団枠 金刃憲人投手(市立尼崎高→立命館大)左投左打
 大隣(ソフトバンク希望入団枠)のライバルとしてしのぎを削った。
 最速150km、常時140km台の球威あるストレートに
 スライダー、スプリット、カーブ、パームとどれを取っても1級品。
 さらに各球種とも2〜3種類の投げわけがなされているというから驚きだ。
 1年目から低迷する巨人投手陣を支える活躍が期待される。
3巡目 上野貴久投手(帝京高→東洋大→NTT東日本)左投左打 24歳
 低めに集められる抜群のコントロールを基盤とした最速144km、
 常時140km前後のストレートにスライダー、シュート、フォークを織り交ぜて緩急をつける。
 左腕のピッチングスタッフは手薄なので、早い段階での活躍が望まれる。
4巡目 円谷英俊内野手(横浜高→青山学院大)右投左打
 3人の野手が指名された青山学院大、横川(楽天4巡目)がパワーならこの円谷は堅実性だろう。
 入学当初からコンスタントに結果を出し続けている。派手ではないがシュアな打撃に、
 球際に強く高難度のプレーも平気でこなす遊撃守備。玄人好みの職人肌の選手だ。
5巡目 深沢和帆投手(駿台甲府高→東亜大→山梨球友クラブ→香川オリーブガイナーズ)左投左打 23歳
 四国アイランドリーグ初のドラフト指名選手。もともと外野手で、投手歴3年というから驚きだ。
 140km前半のストレートに縦のカーブ、チェンジアップで打者を翻弄する。将来性は抜群だ。
6巡目 寺内崇幸内野手(栃木工高→JR東日本)右投右打 23歳
 50m5秒9、遠投115mという身体能力を生かした守備・走塁は社会人球界随一。
 特に一歩目の早さには目を見張るものがあり、スピード感にあふれている。
 課題を挙げるならグラブさばきがやや堅さ、パンチ力はあるものの
 まだ確実性に改善の余地がある打撃といったところか。
7巡目 深町亮介投手(中京大中京高→中京大)右投右打
 最速154km、常時150km前後とスピードだけなら今ドラフト随一。他にスライダー、フォークを持つが、
 中京大では抑えを任されていた関係もあり投球の95%はストレートだったそうだ。
 活躍には下半身を使えるフォームにできるように下半身を強化することや、
 緩いボールの習得などが必要になってくるだろう。

6.ロッテ

希望入団枠→行使せず
3巡目 神戸拓光外野手(土浦日大高→流通経済大)右投左打
 190cm、100kgの巨体から放たれる放物線はスラッガー仕様。
 その圧倒的なパワーから放たれた打球は飛距離150mに達することも。
 ただ、足を高く上げるフォームであるために変化球に対して脆く、打球方向も右中間に偏りがち。
 また守備も強肩ではあるが動きはそれほどよくない。このあたりの改善が必要だろう。
4巡目 荻野忠寛投手(桜美林高→神奈川大→日立製作所)右投右打 24歳
 秋山監督いわく、「異常なほど動く」と評するストレートに、
 曲がるものからカット系まで3種類のスライダー、カーブで打者を翻弄する。
 他にもチェンジアップ、スプリットと球種は多彩。クイックの早さも秀逸。
 ただ、コントロールにやや難があり、球のキレももう1段階ステップアップできるはず。
5巡目 江口亮輔投手(大成高→愛知学院大)左投左打
 「江口といえばカーブ」というほどのカーブの持ち主。
 そのカーブはホップしてから落ちる印象で、落差、キレ、ブレーキとも一級品。
 これが140km前後のストレートを打ちにくいものにしている。
 他にチェンジアップを投げるが、本人もほしがっているように
 シュートやスクリューといった外に逃げるボールがあるとレベルアップできるだろう。
6巡目 中郷大樹投手(那須高→JR四国)右投右打 22歳
 175cm、68kgと小柄ながら体のねじれを使って瞬発力生み出し
 最速148km、常時140km台前半を記録するストレートにスライダーが武器。
 もう一回り体を大きくして、更なる飛躍を。
7巡目 角中勝也外野手(日本航空二高→高知ファイティングドッグス)右投左打 19歳
 深沢(巨人5巡目)に続いてドラフト指名された四国アイランドリーグの選手。
 打撃はヘッドの残せるフォームで、左中間方向に「引っ張る」打ち方ができる。
 守備では強肩でから正確なスローイングが放たれる。将来性は抜群だ。
8巡目 松本幸大投手(育英高→デュプロ)左投左打
 ロッテの隠し玉。サイドスローから投げ込まれる140km前後のストレート、左打者へのシュートが武器。
 コントロールが上がればさらなる飛躍が期待できる、とのこと。

7.ヤクルト

希望入団枠 高市俊(帝京高→青山学院大)右投右打
 東都大学リーグの「不沈戦艦」。武器は130km台のストレートに
 スライダー、カーブ、チェンジアップと、これだけ聞いてはなぜ抑えられるのかがわからない。
 それらが緻密なコントロールに裏打ちされた巧みな投球術で投げ込まれて抑えているわけだが、
 それでも似たようなタイプのピッチャーが探せない。
 そんなことから「ミステリアス」とか「だまし」とか「テクニシャン」とか形容される。
 プロでどこまで通用するのか未知数だ。
3巡目 西崎聡投手(糸島高→九州国際大→JR北海道)右投右打 24歳
 サイドスローから投げ込まれる最速148km、常時140km台前半のストレートにスライダーが武器。
 これに今年覚えたというチェンジアップとフォークを織り交ぜる。
 この2球種のおかげで左バッターも苦にしないとか。
 本人も「食べて走って下半身を安定させたい」というように下半身強化でフォームを固め、
 やや難のあるコントロールの改善を図りたい。
4巡目 衣川篤史捕手(大商学園→岐阜聖徳学園大→昭和コンクリート→住友金属鹿島)右投右打 26歳
 4巡目だが、隠し玉的な存在だと思われる。
 強肩と、パワフルだがセンター返しの基本ができているタイプだそうだ。

8.ソフトバンク

希望入団枠 大隣憲司投手(京都学園高→近畿大)左投左打
 今ドラフトの目玉投手。金刃(巨人希望入団枠)としのぎを削り、最速152km、
 常時145km前後の重いストレートにチェンジアップ、スライダー、カットボールといった変化球を操る。
 打撃センスにも優れたものがあることから「江夏2世」と騒がれている。
 秋に左肩痛を再発させたのが気がかりだが、状態が万全なら即戦力として働けるはずだ。
3巡目 高谷裕亮捕手(小山北桜高→富士重工→白鴎大)右投左打 25歳
 高卒で社会人入りしケガと社会人野球のカベの前に挫折するも、
 1年間の浪人を経て白鴎大学へ入学し才能を開花させたという異色の経歴の持ち主。
 強肩を生かした正確なスローイングに巧みなリードを見せる守備面は既に1軍クラスだろう。
 あとはバッティングを鍛えて、正捕手争いに参戦したい。
4巡目 森福允彦投手(豊川高→シダックス)左投左打 20歳
 高卒2年目で、本来ドラフト解禁年は来年だったが、
 シダックスの廃部により特例措置で今秋のドラフトの対象選手になった。
 ストレートは常時130km台後半もキレがいい。
 持ち球はカーブ、スライダー、スラーブ、シュートにチェンジアップと多彩。体が出来上がったときが楽しみだ。
5巡目 長谷川勇也外野手(酒田南高→専修大)右投左打
 バットスイングが鋭く、ヘッドスピードの速さは東都リーグ2部随一。
 パワフルなだけでなく、首位打者に輝くなど確実性も兼ね備えており、
 甘い球は確実にはじき返す力を持つ。左投手の変化球に脆いところがあるようだ。
6巡目 川頭秀人投手(小城高→福岡大)右投右打
 ソフトバンクの隠し玉。最速147km、常時140km台のストレートに
 フォーク、スライダーで三振を奪うピッチングスタイルだそうだ。

9.阪神

希望入団枠 小嶋達也投手(遊学館高→大阪ガス)左投左打 21歳
 遊学館高当時から10種類もの多彩な変化球でドラフト1位級の評価を受けていた。
 最速148km、常時140km台のストレートに加え
 スライダー、カーブ、フォークは意識してスピードに差をつけているとのこと。
 今年の2月に打撃練習の打球が顔面に直撃して骨折する不運があったが、今では問題ないようだ。
 毎年着実に成長しており、将来性は抜群だ。
3巡目 上園啓史投手(東福岡高→武蔵大)右投右打
 常時140km台のストレートにスライダー、カーブを織り交ぜるピッチングで
 武蔵大の首都大学リーグ1部昇格に貢献した。
 コントロールもまずまずだが、気合が入りすぎでボールが高めに浮くことも。
 それぞれのボールの精度を高めていきたい。
4巡目 清水誉捕手(小野高→関西学院大)右投右打
 守備面は大学球界屈指。リードが成長し、守りにゆとりがでてきたおかげで課題の打撃も向上している模様。
 ただ最近は本来なら素晴らしいはずのスローイングがいまひとつ。
 動作が遅く、送球もシュート回転傾向にあるようだ。本来の自分を取り戻して、早くプロの水に慣れたい。
5巡目 大城祐二内野手(沖縄水産高→TDK千曲川)右投両打 21歳
 50m5秒7の俊足と遠投120mの強肩を生かして外野もこなす遊撃手。
 172cmと小柄ながらパンチ力がある。スイッチヒッターだが、
 どちらの打席からも鋭い打球を放つシュアな打撃が持ち味。

10.西武

希望入団枠 岸孝之投手(名取北高→東北学院大)右投右打
 東北福祉大のリーグ戦連続優勝をストップさせる原動力となり一躍注目を浴びた。
 春の時点で最速148km、常時145km前後のノビのあるストレートはさらに5kmほど増速したとか。
 これにスライダー、チェンジアップを織り交ぜる。
 すばらしい素質の持ち主なので、もう一回り体を大きくして、将来の台頭を期待したい。
3巡目 山本淳投手(東海大相模高→国際武道大→TDK千曲川)右投右打 24歳
 188cmの長身から投げ下ろす最速151km、常時145km前後の球威あるストレートに
 フォーク、高速スライダー、カットボールを織り交ぜる。
 体もできあがりつつあるので、コントロールを磨いてさらなる飛躍に期待だ。
4巡目 原拓也内野手(東海大相模高→関東学院大)右投左打
 以前から定評のあった強肩を生かしたスローイングと
 打球反応がいい軽快で堅実な遊撃守備に加えて、今年は打撃がパワーアップ。
 強引に引っ張って長打にできる力強さと無理に引っ張らずにレフトへ打ち返すうまさを会得した。
 西武の内野陣は薄くないが、付け入る力は十分にある。
5巡目 岩崎哲也投手(作田高→国士舘大→三菱重工横浜硬式野球クラブ)右投右打 24歳
 「トルネードサイド」とでも言うべき変則投法から
 右打者の背中から外角まで曲がるというイメージの「スネークスライダー」と
 常時140km前後のストレートを投げ込む。
 低めに集めるコントロールも持っており、早い段階での1軍デビューもあるかもしれない。
6巡目 大崎雄太朗外野手(常総学院高→青山学院大)右投左打
 3人の野手が指名された青山学院大、大崎はオールラウンダーとでも表現しようか。
 2年生から守り続けたリードオフマンとしてシュアな打撃を見せたと思えば
 一発にするパワーもあり、セーフティーバントを決める俊足あり、強肩あり。
 早く1軍の外野手争いに割って入りたい。

11.中日

希望入団枠 田中大輔捕手(如水館高→東洋大)右投右打
 今年は逸材ぞろいの大学生捕手の中でも1、2を争うほどの選手。
 守備面では二塁送球の軌道がホップするような勢いで、フットワークも軽快。
 打撃もパンチ力があり、チームでは4番を打っていた。
 打撃の確実性とリード面を向上させて、手薄な1軍捕手陣に割って入ることが期待される。
3巡目 浅尾拓也投手(常滑北高→日本福祉大)右投右打
 最速152km、常時140km台後半のストレートに
 高速スライダー、チェンジアップにシンカーといった多彩な変化球を操る。
 愛知大学2部リーグではノーヒットノーランも達成した。まだまだのびしろは大きく、将来に期待大だ。
4巡目 菊地正法投手(東邦ガス)左投左打 22歳
 球速は常時130km台ながらコントロールがよく、ストライクゾーンを広く使えている。
 スライダー、チェンジアップといった変化球を低めに集めて、
 打者のタイミングをはずすピッチングを見せる。年齢の割にピッチングが精錬されており、活躍が期待される。
5巡目 岩崎達郎内野手(横浜商大高→新日本石油)右投右打 22歳
 こちらも22歳と若いが二塁・遊撃守備でのプレーの完成度はベテランのよう。
 球際に強く、難しいプレーもそつなくこなす。打撃ではバットを短く持つが意外とパンチ力がある。
 守備の名人の川相奈良原が抜けた1軍に入り込み、荒木井端を脅かす存在になれるか。
6巡目 清水昭信投手(三重高→名城大)右投右打 23歳
 高校3年の冬にメジャーリーグのパドレスの入団テストを受けるも不合格となり、
 1年間の浪人生活を経て名城大に入学したという異色の経歴の持ち主。
 最速150km、常時145km前後のストレートと縦・横2種類のスライダー、フォークが武器。
 本人も目指しているシュートの取得や、コントロールの向上でさらなる飛躍が望める。
7巡目 西川明内野手(三重高→法政大)右投左打
 50m6秒3、遠投120mの身体能力を生かした守備に、金光監督いわく「小笠原にだぶる」と評する、
 ツボにはまるとどこまでも飛んでいきそうなパンチ力と逆方向に打てる器用さを併せ持つ打撃。
 さらなるスケールアップを目指したい。

12.日本ハム

希望入団枠 宮本賢投手(関西高→早稲田大)左投左打
 最速145km、常時140km前後のストレートはスライダー回転。
 これにスライダー、カーブ、外に逃げるチェンジアップを織り交ぜる。
 さらなる飛躍のためには應武監督の言うように右打者へのスクリューや
 左打者へのシュートのようにホームベースの一塁側のボールがほしいところだ。
3巡目 糸数敬作投手(中部商高→亜細亜大)右投右打
 最速148km、常時145km前後のストレートにカーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークが武器。
 今秋の神宮大会では亜細亜大の優勝に大きく貢献した。
 コントロールもそれなりによく、1軍マウンドに上る日もそう遠くはないかもしれない。
4巡目 長野久義外野手(筑陽学園高→日本大学)右投右打
 3年生までケガあって伸び悩んでいたが春、秋2季続けて首位打者獲得と今年急成長。
 バットコントロールの飛躍的向上とともに右方向に打てるようになり、長打力もついた。
 さらに50m5秒8の俊足、遠投120mの強肩を生かした外野守備も魅力で、
 盗塁・走塁も光るものを持っている。将来性は十分だ。
5巡目 山本一徳投手(安来高→早稲田大)左投左打
 早稲田大学では宮本(日本ハム希望枠)、大谷の2枚看板に隠れがちだったが、
 即戦力度ではこの山本の方が上かもしれない。独特の構えから投げ込まれる最速144km、
 常時140km前後のストレートとカーブ・スライダー・シュートが武器。
6巡目 金子洋平外野手(青山学院大→ホンダ)右投右打 25歳
 右ひじ手術を克服した。つぼに入れば140m級の飛距離を生み出す豪快なスイングに、
 タイミングが合わなくてもヘッドスピードの早さで対応するうまさを併せ持つ。
 SHINJOの引退、坪井の解雇で薄くなった1軍外野陣に割って入れるか。
7巡目 今浪隆博内野手(平安高→明治大)
 日本ハムの隠し玉野手。長打力を併せ持つ、広角に打ち分けるシュアな打撃が魅力だそうだ。
8巡目 内山雄介投手(相洋高→旭川大)右投右打
 日本ハムの隠し玉投手。最速150kmのストレートは手元で微妙に動き、
 チェンジアップをはじめとして多彩な変化球を持つ、とのこと。

最後に、紹介文は書けなかったが育成選手として指名された選手のリストを載せておく。
時間的余裕があれば、後日紹介文を書こうと思うが、期待しないで待っていてほしい。

楽天   金森久朋投手  西多摩倶楽部
     中村真人外野手 シダックス
広島   山中達也投手  丸亀城西高
巨人   鈴木誠投手   JR東日本
     下山学外野手  青森大
     松本哲也外野手 専修大
     隠善智也内野手 広島国際学院大
     芦沢明内野手  前シダックス
     作田啓一内野手 苫小牧駒大
     大抜亮祐投手  中京高
日本ハム 山田大樹投手  つくば秀英高
ヤクルト 伊藤秀範投手  香川オリーブガイナーズ

2006.11.21文責:ユースケ

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